Baekrokdam ウェルネス事典 · 薬材事典

牡丹皮

牡丹皮の起源と伝統的な使用背景、服用前に確認すべき事項と安全情報を根拠に基づいて整理します。したがって、牡丹皮は単に「血を良くする薬」という言葉だけで説明できるものではありません。誰が、どの時期に、どのような処方の中で使用するかが、効果と安全性の両方を決定します。特に妊婦や月経過多の方は服用を避けるべきであり、それ以外の場合でも、四物湯系や清熱調血湯のような伝統的な配合の中で、医療従事者の判断の下で使用することが原則です。

牡丹皮 代表画像

血を巡らせる薬が血を止める, 木丹皮(モクタンピ)、『本草綱目』が活血・生血・調経(ちょうけい)を併記した理由

牡丹皮はボタン(牧丹、 Paeonia suffruticosa)の根皮です。名前の通り「ボタンの皮」ですが、本草書においてこの薬材が占める位置は、花よりもはるかに重要です。『東医宝鑑』では、未婚女性の月経不順(室女月経不行)を扱う際、三神丸・四物湯・通経丸に「鳳出・桃仁・ボタンの皮(木丹皮)・玄胡索・紅花を入れて用いることもある」と記されており、清熱調血湯(せいねつちょうけつとう)にはボタンの皮が核心的な配合として組み込まれています。さらに注目すべきは、『本草綱目』が木丹皮の効能を「活血(かっけつ)・生血(せいけつ)・調経(ちょうけい)」として併記している点です。血を巡らせる薬でありながら、同時に血を生成し、月経を整えるという二面性こそが、この薬材の正体です。

この二面性は、一般的な認識とは正反対の方向に作用します。「瘀血(おけつ)を解消する薬」は通常、出血を恐れますが、木丹皮は涼血(りょうけつ)と活血(かっけつ)を同時に行うため、熱による出血に対しては、むしろ熱を冷まして血を整え、出血を止める方向に作用します。反対に、瘀血で滞った月経に対しては、滞りを解消して経血を通わせます。同じ薬材が状況に応じて「滞った血を巡らせる薬」になったり、「熱い血を冷やして出血を止める薬」になったりするのです。そのため、産後や妊娠中はむしろ禁忌となります。この時期に血を動かす力が、不要な出血や胎動を誘発する可能性があるためです。

このような二面性は、臨床において非常に具体的に現れます。『東医宝鑑』の補脬飲(ほほういん)は、産後の膀胱損傷で尿失禁がある場合に「白牡丹皮末」を用いますが、このとき牡丹皮は産後の瘀血と熱を同時に扱う役割を担っています。また、臨床で頻用される処方では、加味逍遙散・清利子癇湯加味・清熱調血湯などに牡丹皮が繰り返し登場し、その多くが四物湯(しもつとう)系と共に、血熱を清め、瘀血を散らす役割を担っています。

「木丹皮は清熱涼血(せいねつりょうけつ)と活血散瘀(かっけつさんお)を兼ね備えた薬材であり、血分(けつぶん)の熱と瘀血が絡み合った状態で、月経不順・腹痛・産後の瘀血などを扱う処方に頻繁に配合されます。」 木丹皮, OASIS 伝統医学情報ポータル

したがって、木丹皮は単に「血を良くする薬」という言葉では説明できません。誰に、どの時期に、どのような処方の中で使われるかが、効果と安全性を同時に決定します。特に妊婦の方や月経過多の方は服用を避けるべきであり、それ以外の場合でも、四物湯系や清熱調血湯のような伝統的な配合の中で、医療従事者の判断の下に使用するのが原則です。以下に、この薬材の性味・帰経・核心的な配合・注意事項について具体的にご案内します。

ひと目でわかる要約

木丹皮はボタンの根皮という単純な起源とは異なり、本草書では「血を巡らせると同時に血を補い、月経を整える」という二面的な役割が記録されています。以下の表に、その核心的な正体をまとめました。

区分内容
起源ボタン(牧丹、学名 Paeonia suffruticosa)の根皮。漢字名:牧丹皮。
性味・帰経苦(にがい)、辛(からい)、微寒(わずかに冷たい)。心経、肝経、腎経に作用。
代表的な別称牡丹皮(ぼたんぴ)、ボタンの皮。
文献に記載された効能清熱涼血(せいねつりょうけつ)、活血散瘀(かっけつさんお)・活血化瘀(かっけつかお)。『本草綱目』では活血・生血・調経として列挙。
主な適応血分有熱、血熱、発疹、陰虚骨蒸、血滞閉経、瘀血作痛、創傷折損、瘀血疼痛。
配合・禁忌・注意四物湯(しもつとう)系と頻繁に配合され、血熱を清め、瘀血を散らす役割を担う。妊婦および月経過多の方は服用禁忌。補陽・補陰の性質を持つ補薬と共に用いる際は、体質や症状に応じた相談が必要です。

この薬材は、私に合うでしょうか?

牡丹皮は血を巡らせ、熱を冷やす方向に作用しますが、その力がかえって負担になる方もいます。次の3つの基準でまず確認してください。

  • 一般的に適している場合【適している場合】: 体内に熱が上がり、皮膚の発疹や顔の赤み、月経前の腹部の張りなどを伴う場合。気血(きけつ)が滞って痛みがはっきりしているが、全体的に熱傾向にある場合。
  • 注意が必要な場合【注意が必要な場合】: 生理量が多く、または生理期間が長く続く場合。体が冷えており消化力が弱い場合。産後初期や手術後の回復期で出血傾向がある場合。
  • 避けるべき場合【服用を避けるべき場合】: 妊娠中の場合。月経過多と診断されている場合。出血性疾患があるか、抗凝固薬を服用中の場合。これらの場合は、相談なしに木丹皮を含む処方を始めてはいけません。

実践的なQ&A

牡丹皮について、診察室でよく寄せられる質問をまとめました。この薬材が「血を巡らせ、熱を冷やす」方向に作用するため、服用タイミング・体質・相性に関する問い合わせが多くあります。以下の回答は伝統的な本草学と現代の薬学情報を基にまとめたものであり、個別の具体的な処方の可否は、必ず相談の上で決定してください。

妊娠中でも木丹皮が入った処方を使えますか?

妊婦の方は、伝統的に木丹皮の服用に注意が必要な対象として記録されています。活血(かっけつ、血を巡らせる)傾向のある薬材であるため、妊娠中は慎重に扱う必要があります。ただし、妊娠中でも特定の症状や体質に応じて、韓医師が判断して処方に含める場合があります。そのため、服用の可否については必ず相談時に伝えてください。

生理量が多いのですが、牡丹皮(ぼたんぴ)が入った処方を受けても大丈夫でしょうか?

月経過多の方も、伝統的に牡丹皮の服用には注意が必要です。牡丹皮は瘀血(おけつ:停滞した血)を解消し、血の熱を冷ます方向に作用しますが、すでに生理量が多い状態では、その作用が逆に負担となる可能性があります。生理周期や出血量について詳しくお伝えいただければ、処方から除外するか、別の生薬に代替することが可能です。

牡丹皮は皮膚の発疹にだけ使われるのでしょうか?

皮膚の発疹や斑疹、顔の赤み、血分(けつぶん)の熱症状は、牡丹皮の代表的な適応の一つです。しかし、『東医宝鑑(ドンイボガム)』や臨床処方では、月経前後の腹痛、潮熱(ちょうねつ)、産後の瘀血による痛み、膀胱損傷後の排尿トラブルなどにも牡丹皮を配合することが多くあります。症状が出ている部位よりも、「血熱(けつねつ)」と「瘀血(おけつ)」という全体的な体質や証(しょう)の判断がより重要です。

四物湯(しもつとう)や加味逍遙散(かみしょうようさん)に含まれている牡丹皮は、どのような役割をしていますか?

四物湯系や加味逍遙散において、牡丹皮は清熱涼血(せいねつりょうけつ:血の熱を冷ますこと)と活血散瘀(かっけつさんお:停滞した血を流すこと)の補助的な役割を担います。例えば、加味逍遙散は更年期障害に伴う帯下(おりもの)の増加に、清熱調血湯は月経前の腹痛や気血失証に伝統的に用いられます。このように、牡丹皮は当帰や白芍薬などと組み合わさり、血分の熱と停滞を同時にケアする役割を果たします。

牡丹皮を単独で煎じて飲んでもいいですか?

牡丹皮は単独で使用するよりも、他の生薬と配合された時にその役割が明確になる生薬です。『増治準承(ずうちじゅんしょう)』の牡丹皮散や『火剤国方(かぜいこくほう)』の牡丹散のように、古典でも芍薬、当帰、生地黄、紅花などと一緒に使われるケースが多く見られます。ご自宅で個人的に煎じて服用するのではなく、体質と症状に合った処方の中で配合するかどうかを決定することが安全です。

他の生薬や西洋薬と一緒に使う際の注意点は何ですか?

牡丹皮の現代的な薬物相互作用に関する具体的な研究は、まだ確認が必要な部分が多くあります。血液関連の処方や、抗凝固薬、抗血小板薬、糖尿病治療薬を服用されている場合は、韓国医学クリニックの医師と西洋薬を処方している医師の両方に伝え、併用についてご相談ください。特に手術前後や出血傾向がある場合は、必ず事前に医師にお伝えください。

他の生薬との関係(薬対・配伍)

牡丹皮が単独で使われることは稀です。他の生薬と一緒に、特に四物湯系の処方の中で、血の熱を冷まし瘀血を解消する役割として組み込まれます。伝統医学ではこのような組み合わせを「薬対(やくつい)」と呼びますが、牡丹皮の場合は単に効果を足すだけでなく、処方全体の方向性を「血を流しながら熱を冷ます」方向へと調律する性質が強いです。

以下は、牡丹皮が核心的な配合となる代表的な処方の例です。

  • 清熱調血湯(せいねつちょうけつとう) 《東医宝鑑》に記載された処方で、当帰、川芎、白芍薬、生乾地黄、黄連、香附子、桃仁、紅花、蓬朮、玄胡索に牡丹皮を加え、月経が迫った時期の腹痛や氣血失證を治療します。牡丹皮はこの処方において、熱を冷まし瘀血を解消する連携役を果たします。
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん) 臨床で頻繁に用いられる処方で、当帰、白芍薬、白朮、白茯苓、柴胡、牡丹皮、生梔子、乾姜、薄荷、甘草、生姜で構成されます。更年期の帯下(おりもの)が増加する場合に伝統的に使用されてきました。
  • 清離滋坎湯加味(せいりじかんとうかみ) 熟地黄、乾地黄、天門冬、麦門冬、当帰、白芍薬、山茱萸、山薬、白茯苓、白朮、牡丹皮、沢瀉、知母、黄柏、甘草で構成され、陰虚火旺、潮熱、盗汗、痰涎(たんえん)などを扱う処方です。
  • 補脬飲(ほほういん) 『東医宝鑑』に記録された処方で、黄色い絹布に白い牡丹皮の粉末と白及(はっきゅう)の粉末を入れて、産後の膀胱損傷による尿失禁や漏湿を治療します。ここでは、花が咲いた白い牡丹の根皮が使われるのが特徴です。

牡丹皮は活血(血流を促進する)傾向が強い生薬であるため、妊婦の方や月経過多の方は服用を避けてください。また、四物湯系のように月経に関連する処方に頻繁に登場するため、「どの程度」「誰に」「どの時期に」使用するかが非常に重要です。

どのような形態で摂取しますか?

牡丹皮は、韓国医学クリニックにて処方に基づき専門的に配合・煎湯(せんとう)して服用するのが一般的です。日常生活で単独で茶や食品として摂取する方法は、確認された事例が少なく一般的ではありません。具体的な形態別の案内は以下の通りです。

  • お茶:一般的ではありません。牡丹皮は単独の茶材料として使われるよりも、処方の中で他の生薬と共に煎じられることがほとんどです。
  • 食品:一般的ではありません。本草書において食用調理法として記録された事例は確認されておりません。
  • 煎じ薬(全湯): 最も一般的な形態です。加味逍遙散、清熱調血湯、清利紫肝湯加味などの伝統的な処方において、他の生薬と共に煎じて服用します。
  • 専門処方:一般的です。臨床で頻用される処方である加味逍遙散、加味帰脾湯、清利紫肝湯加味、清胞蓄血湯、子宮内膜炎方、加味温腎湯などで、牡丹皮が配合されて使用されます。

牡丹皮は血を巡らせ、熱を冷ます方向性が明確な生薬であるため、服用形態や用量は個人の体質や症状によって異なります。直接購入して服用するのではなく、韓国医学クリニックの医師に相談し、処方を受けることが適切です。

服用時の相互作用・安全性

牡丹皮は血を巡らせ、熱を冷ます方向に作用しますが、その作用が特定の状況ではかえって負担になる場合があります。以下は、伝統的な本草学および現代の薬学情報で確認されている主な注意事項です。

  • 妊婦の方: 服用禁忌として記録されています。活血(血行促進)作用が子宮収縮や出血のリスクにつながる可能性があるため、妊娠中は使用しないことが原則です。
  • 月経過多の方: すでに月経量が多い方には不適切である場合があります。血を巡らせる作用が出血を増やす可能性があるためです。
  • 産後初期:補脬飲(ホポウム)などで産後の膀胱損傷に使用される場合もありますが、これは特定の病症や処方の文脈においてのみ該当します。産後だからといって無条件に安全な生薬ではないため、必ず韓医師(韓方医師)に相談した後に使用してください。
  • 出血性疾患または抗凝固剤の併用: 血を巡らせる作用を考慮すると、出血傾向がある方や抗凝固・抗血小板薬を使用中の方は注意が必要です。具体的な相互作用については、さらなる確認が必要です。

牡丹皮は、処方の中で他の生薬とバランスを保つことで初めて安全に使用できる生薬です。単独での服用や長期服用は推奨されません。ご自身の体質や病症、現在服用中の薬物を考慮した相談の上、使用するかどうかを決定されることをお勧めします。具体的な服用期間や用量、西洋薬との併用可否については確認が必要ですので、相談時に合わせてお問い合わせください。

このような症状がある場合

このような症状がある場合

牡丹皮は血を巡らせ、熱を冷ます方向に作用するため、服用中に以下のようなサインが現れた場合は、処方の方向性や用量の調整が必要な可能性があります。このような場合、ご自身で薬を増やしたり減らしたりせず、処方した医師にまず知らせることが重要です。

  • 月経量が増えたり、出血期間が長くなったりする場合: 牡丹皮は活血散瘀(かっけつさんお:血行を促進し、血の滞りを解消すること)作用があることが知られており、月経過多の方にはもともと禁忌として記録されています。服用中に月経が急に増えたり、出血期間が長くなったりした場合は、服用を中止して相談してください。
  • 腹痛や下腹部の不快感が強くなる場合: 清熱調血湯など牡丹皮が含まれる処方は、月経前の腹痛や気血実証(きけつじっしょう)を扱う場合に使用されますが、痛みの性質が変わったり悪化したりした場合は、処方の再検討が必要です。
  • 妊娠の可能性がある場合、または妊娠中の場合:牡丹皮は妊婦の服用禁忌として記録されています。妊娠を計画中の方や妊娠の可能性がある方は、必ず担当の韓医師(韓方医師)に伝えてください。
  • めまいや全般的な衰弱感を感じる場合: 血を巡らせ、熱を冷ます処方が体質や当時の状態に合っていない場合、かえって気力を奪われるように感じることがあります。

症状が重い場合や持続する場合は、韓国医学クリニック以外にも救急医療機関への訪問を推奨します。特に妊娠中の方や、月経過多を伴う激しい出血、あるいは意識低下・激しい腹痛がある場合は、救急外来での診療を検討してください。

他の補薬との違い

牡丹皮はその名前の通り、「血」を扱う生薬です。ただし、血を補ったり気力を高めたりする補薬(ほやく)とは方向性が異なります。牡丹皮は清熱涼血(せいねつりょうけつ:熱を冷まし血を浄化すること)と活血散瘀(かっけつさんお)を主な作用とするため、体に熱があり、その熱が血を乱している状況や、瘀血(おけつ:血の滞り)が溜まっている状況に合わせて使用されます。一方、拱辰丹(コンジンダン)や瓊玉膏(キョンオッコ)のような補剤は、虚弱な体質や気血不足を補う方向で伝統的に使用されてきました。

この違いは処方の目的にも表れています。牡丹皮は四物湯(しもつとう)系に加味され、血熱を冷まし瘀血を解消する役割を担うことが多いです。つまり、血をより多く作るのではなく、すでにある血の状態を整え、熱を冷ますことに寄与します。拱辰丹や瓊玉膏はそれとは異なり、全体的に気血を補い精神を安定させる、普遍的な補薬に近い位置づけです。

したがって、牡丹皮(ぼたんぴ)が必要なのか、あるいは補薬に近い別の処方がより適切なのかは、個人の体質や現在の症状、そして血液の状態を総合的に判断した上で決定する必要があります。単に「血が不足している」や「血を綺麗にしたい」という感覚だけで選択するには、この生薬の方向性は非常に明確です。ご自身にどちらが合っているかは、カウンセリングを通じてご確認いただくことをお勧めします。

参考文献

  1. 牡丹皮に関する根拠資料 1: 韓国韓医学研究所 公式資料.
  2. 牡丹皮に関する根拠資料 2: GBIF 植物分類資料.
  3. 牡丹皮に関する根拠資料 3: GBIF 植物分類資料.
  4. 牡丹皮に関する根拠資料 4: GBIF 植物分類資料.
  5. 牡丹皮に関する根拠資料 5: 韓国学術誌引用索引(KCI)学術論文.
  6. 牡丹皮に関する根拠資料 6: 韓国学術誌引用索引(KCI)学術論文.
  7. 牡丹皮に関する根拠資料 7: 韓国学術誌引用索引(KCI)学術論文.
  8. 牡丹皮に関する根拠資料 8: PubMed 学術論文.

この生薬がご自身に合うか、どのような処方で併用するのが良いか確認されたい場合は、診療のお問い合わせをご利用ください。来院が困難な方は非対面診療も可能です。現在の状態と服用中の薬を確認した上でご案内いたします。

チェ・ヨンスン Baekrokdam韓国医学クリニック代表院長

医療陣による検討

チェ・ヨンスン院長

Baekrokdam韓国医学クリニック代表院長

牡丹皮 辞典項目、表現の安全性と服用前の確認範囲を検討しました。

検討範囲:臨床的正確性・薬理学・禁忌・配合・QA · 最近の検討日 2026-08-16

  • 慶熙大学校 韓医科大学 卒業
  • 2010年より韓方治療に従事
  • 拱辰丹・瓊玉膏・鹿茸補薬・オーダーメイド補薬の診察

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このページの要約と監修情報

監修医療陣

チェ・ヨンスン 韓医師代表院長 ・ 韓医学アトラス編集者 ・ BRC研究員

ページ要約

牡丹皮:牡丹皮はボタン(Paeonia suffruticosa)の根皮です。名前の通り「牡丹の皮」ですが、本草書におけるこの生薬の位置づけは、花よりもはるかに重要です。《東医宝鑑》では、未婚女性の月経不順(室女月経不行)について触れ、三神丸・四物湯・通経丸に「鳳出・桃仁・牡丹皮・玄胡索・紅花を入れて用いることもある」と記しており、清熱調血湯には牡丹皮を核心的な配合として掲載しています。したがって、牡丹皮が必要なのか、あるいは補薬に近い別の処方がより適切なのかは、個人の体質や現在の症状、そして血液の状態を総合的に判断した上で決定する必要があります。単に「血が不足している」や「血を綺麗にしたい」という感覚だけで選択するには、この生薬の方向性は非常に明確です。ご自身にどちらが合っているかは、カウンセリングを通じてご確認いただくことをお勧めします。

重要なポイント

  • 牡丹皮はボタン(Paeonia suffruticosa)の根皮です。名前の通り「牡丹の皮」ですが、本草書におけるこの生薬の位置づけは、花よりもはるかに重要です。《東医宝鑑》では、未婚女性の月経不順(室女月経不行)について触れ、三神丸・四物湯・通経丸に「鳳出・桃仁・牡丹皮・玄胡索・紅花を入れて用いることもある」と記しており、清熱調血湯には牡丹皮を核心的な配合として掲載しています。さらに注目すべきは、《本草綱目》が牡丹皮の効能を「活血・生血・調経」として併記している点です。
  • この二面性は、一般的な認識とは正反対の方向で作用します。「瘀血(おけつ)を解消する薬」は通常、出血を恐れますが、牡丹皮は涼血(血を冷やす)と活血(血の流れを良くする)を同時に行うため、熱による出血にはむしろ熱を冷まして血を整え、止血させる方向に作用します。反対に、瘀血で滞った月経には、滞りを解消して経血を通わせます。同じ生薬が状況に応じて「滞った血を流す薬」になったり、「熱い血を冷やして出血を止める薬」になったりするのです。
  • このような二面性は、臨床において非常に具体的に現れます。《東医宝鑑》の補脬飲(ほほういん)は、産後の膀胱損傷により尿失禁がある場合に「白牡丹皮末」を用いますが、このとき牡丹皮は産後の瘀血と熱を同時に処理する役割を担っています。また、臨床で頻用される処方では、加味逍遙散・清利子癇湯加味・清熱調血湯などに牡丹皮が繰り返し登場し、その多くは四物湯系と共に血熱を清め、瘀血を散らす役割を担っています。

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